COLUMN家づくりコラム

木造一戸建てのメリット・デメリット|鉄筋・鉄骨との違いや費用を抑えるポイントを解説

イエタッタ編集部
2024.01.25

 

木造一戸建ては、快適な空間や建築にかかる費用の低さなどのメリットがあります。メンテナンスやリフォームによって、耐用年数以上に住むことも可能です。ただし、耐久性や遮音性などの対策が必要になります。この記事では、木造一戸建ての特徴や鉄骨・鉄筋コンクリートの違いなどを解説します。木造一戸建てを建てる際に、ぜひ参考にしてください。

 

- INDEX -

  1. 木造一戸建ての特徴
  2. 木造一戸建ての建築工法
  3. 木造と鉄骨造・鉄筋コンクリート造の違い
  4. 木造と鉄骨造はどちらがよい?
  5. 木造一戸建てのメリット
  6. 木造一戸建てのデメリット
  7. 木造一戸建てを建てる際の注意点
  8. 木造一戸建ての寿命
  9. 木造一戸建ての費用を抑えるポイント
  10. まとめ

 

木造一戸建ての特徴

 

木造一戸建ては、木でつくられた住宅のことです。住宅の主要な構造部分に木材が使用されており、自然素材ならではの吸湿性や断熱性などの特徴をもちます。木造一戸建ては建築の費用を抑えられるだけでなく、リフォームをしやすい点もメリットです。日本の半数以上の住宅は木造といわれています。

 

木造一戸建ての建築工法

 

木造一戸建ては、主に2つの方法でつくられます。ここでは、木造一戸建ての建築工法を解説します。

 

木造軸組工法

 

木造軸組工法とは、多くの木造住宅で採用されている建築工法です。別名「在来工法」とも呼ばれており、コンクリートの基礎の上に建築します。設計の自由度が高く、さまざまな間取りに対応できる点が特徴です。柱と梁(はり)で枠組みをつくり、壁や屋根を取り付けます。柱と梁の接合部分は、金属で補強されています。

 

ツーバイフォー(2×4)工法

 

ツーバイフォー(2×4)工法は、壁を組み合わせる建築工法です。枠材に面材を緊結させた構造材を床や壁などに使っています。建築基準法では、「枠組壁工法(わくぐみかべこうほう)」と呼ばれています。ツーバイフォー(2×4)工法は、品質や性能・耐震性などが高い点が特徴です。ただし、自由な間取りの建築には適していません。

 

木造と鉄骨造・鉄筋コンクリート造の違い

 

鉄骨造は、骨組みに頑丈な鋼材を使った建築工法です。鉄骨造には、軽量・重量鉄骨造の2種類の工法があります。重量鉄骨造りには厚み6mm以上の鉄骨を使い、6mm未満のものは軽量鉄骨に分類されます。鉄筋コンクリート造は、鋼材でできた棒とコンクリートを組み合わせた建築工法です。どちらの工法も耐震性や防音性などに優れています。

 

鉄骨造は建築の費用を抑えやすい点がメリットです。鉄筋コンクリート造は耐火性や防音性が高いものですが、費用がかかりやすくなります。

 

木造と鉄骨造はどちらがよい?

 

一戸建てを選ぶ際は、何を優先するかが大切です。予算を抑えたい場合は木造建築がおすすめです。内装や外装などの間取りにこだわりたい人も、木造建築がよいでしょう。都市部に高層の建物を建てる、もしくは頑丈な家を建てる場合は鉄骨造の一戸建てがおすすめです。木造と鉄骨造を選ぶ際は、理想の生活をイメージしたうえで決めましょう。

 

木造一戸建てのメリット

 

木造一戸建ては、費用や機能性などが優れています。ここでは、木造一戸建てのメリットを解説します。

 

建築にかかる費用を抑えやすい

 

木造は鉄骨造・鉄筋コンクリート造と違い、建築にかかる費用が低い点が特徴です。材料費が安く、基礎工事にかかる費用を抑えられます。鉄骨や鉄筋でつくると、材料費以外に構築材に耐火処理や防錆処理などの手間や費用がかかります。ただし、木材の材料費や建築の坪単価などが異なる点に注意が必要です。

 

調湿性や通気性に優れている

 

木造一戸建ては、高温多湿な日本の環境に適しています。木材の調湿性や通気性によって、湿気の緩和や乾燥の防止ができるためです。梅雨の時期は空気中の湿気を吸収します。冬は乾燥しますが、木材が水分を放出します。木材は断熱性もあるため、冬の時期でも暖かい空間がつくれます。

 

耐火性に優れている

 

木造はイメージと違い、火に強い特徴があります。建築に使う木材は熱伝導率が低く、燃えるまでに時間がかかるためです。近年の木材は耐火性が強化されており、燃えにくい素材を使っているため安心です。耐火性は木造よりも、鉄骨や鉄筋の方が高くなります。しかし、鉄系の素材は熱伝導率が高いため、火事による倒壊のリスクがあります。

 

自由な設計がしやすい

 

木造一戸建ては、自由な設計やリフォームがしやすい構造が特徴です。デザインや間取りの設計、増改築にも柔軟に対応できます。たとえば、子どもが増えた場合に増築したり、独立した後に取り払ったりできるでしょう。鉄骨系の住宅は、構造を変えにくいため、自由な設計に適していません。自分好みの家づくりをしたい場合は、木造一戸建てがおすすめです。

 

木造一戸建てのデメリット

 

木造一戸建てには、耐震性や白アリの被害などの懸念点があります。ここでは、木造一戸建てのデメリットを解説します。

 

耐久性が低い傾向にある

 

木材は鉄に比べると耐久性や耐震性が低くなります。ただし、木造一戸建ては新耐震基準を守って建てられるため問題ありません。新耐震基準とは、震度6強〜7でも倒壊しない基準です。木造一戸建ての耐久性は、基準に達しています。建築時に斜めに組まれた梁の「火打梁(ひうちはり)」を配置すると、より耐久性を高められます。

 

白アリの被害に遭う可能性がある

 

木材は白アリのえさになるため、対策が必要です。木材内部は白アリの巣になりやすい特徴があります。定期的に薬剤を散布したり、防蟻(ぼうぎ)点検をしたりする必要があります。蟻害や腐朽を見つけた場合、なるべく早く対処しなければなりません。白アリを寄せ付けないために、通気性のよい一戸建てを選びましょう。

 

品質や仕上がりにムラがある

 

木造の住宅は、木材や職人の技量によって品質が左右されます。木材は樹種や品質などすべてにバラツキがあるためです。材料1つひとつの強度も異なるため、職人の技量が重要です。在来工法は、ツーバイフォー(2×4)工法に比べて技量による差が大きくなります。木造一戸建てを建てる際は、信頼できる施工会社に依頼しましょう。

 

木造一戸建てを建てる際の注意点

 

木造一戸建ては、耐震性や遮音性などに注意が必要です。ここでは、木造一戸建ての注意点を解説します。

 

耐震性

 

木造一戸建ては、建築基準法の耐震基準を満たしています。耐震基準は、地震に耐えられる強さである耐震等級1です。耐震等級2は耐震等級1の1.25倍で、学校の校舎や避難所などと同じ強度があります。耐震等級3は耐震等級1の1.5倍の耐震性で、病院や消防署などと同じ強度です。木造一戸建ての耐震性を確認する際に、それぞれの基準を参考にしましょう。

 

遮音性

 

木造の家は、鉄系の家に比べると遮音性が低い傾向にあります。木材は壁と壁の間の振動を伝えてしまうためです。骨組みの部分の隙間も音が響きやすくなります。家の遮音性を高めるには、防音性の高い戸や天井・外壁・内壁・窓などの対策が必要です。防音のカーテンやカーペット・隙間テープでも、手軽に防音対策ができます。

 

木造一戸建ての寿命

 

木造住宅の法定耐用年数は「22年」に定められています。鉄骨造は鉄骨の厚さごとに「19年〜34年」、鉄筋コンクリート造は「47年」です。ただし、法定耐用年数は寿命ではありません。木造の家の寿命は、住宅の環境や木材などによって異なるためです。木造一戸建ては、メンテナンスやリフォームによって寿命を伸ばせます。

 

木造一戸建ての費用を抑えるポイント

 

木造一戸建ては、設計や見積もりなどで費用を抑えられます。ここでは、木造一戸建ての費用を抑えるポイントを解説します。

 

シンプルな間取りの設計にする

 

間取りがシンプルな一戸建ては、建築の費用を抑えやすくなります。凹凸の少ない設計にすると、壁や建材などの数が減るためです。基礎工事の手間も減り、総額にかかる費用を抑えられます。建物の総床面積を減らすことは、費用の削減に有効です。屋根をシンプルな「切妻屋根」にするのも、建築費用の節約につながります。

 

土地や建物の予算を見直す

 

土地や建物によって、費用が変動します。土地は立地によって価格が高くなるためです。建物は80平米以内を目安に、延床面積を小さくするとより費用の削減につながります。駅1つ分の距離を離したり、方角を変えたりするとより費用を抑えやすくなるでしょう。木造一戸建てを建てる際は、土地や建物の予算配分を見直すことが大切です。

 

複数社の見積もりを比較する

 

見積もりを1社のみに依頼すると、相場より高い費用になる可能性があります。複数社の見積もりを比較すると、費用を交渉しやすくなります。見積もりを依頼する際は、事前に予算を決めましょう。具体的な見積もりのプランも提案してくれるため、担当者がプロの視点によるアドバイスや指摘をしやすくなります。

 

まとめ

 

木造一戸建ては、日本の環境に合った建築工法で建てられています。自然素材ならではの吸湿性や断熱性などがあり、1年中快適に過ごしやすい点が特徴です。土地や建物、間取りなどを工夫すると、建築にかかる費用を抑えられます。ただし、費用を抑えるために、事前に複数社から見積もりを取ることは重要です。

 

イエタッタ埼玉は、埼玉県での家づくりをサポートする企業です。見学先がマップと連携するので、間違いにくい予約システムを利用できます。SNS連携による使い勝手のよさがあり、希望する条件の家を探しやすい点が特徴です。木造一戸建てをお探しの際は、ぜひご利用ください。

   

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執筆:イエタッタ埼玉編集部
注意:2024年1月25日時点の情報を基に執筆しております。最新情報と異なる場合がございます。