COLUMN家づくりコラム

新居はスマートホーム化「する?」「しない?」―実態調査から浮かぶ利便性と導入障壁を紹介

イエタッタ編集部
2024.03.21

 

「スマートホーム」という単語から、どのような住まいや暮らしをイメージしますか?スマートスピーカーに呼びかけて、家電や照明、カーテンなどを操作する暮らしのシーンが最も一般的なスマートホームのイメージかもしれません。スマートホーム未導入者にとっては「スマートホームってなにがいいのかよくわからない」と思うかもしれませんが、一度、スマートスピーカーのある暮らしに慣れてしまうと、便利で快適なスマート化した暮らしが手放せなくなってしまうでしょう。そこで今回は、スマートホームやスマートスピーカー(リモコン)に関する最新の利用実態調査を紹介します。

 

-INDEX-

  1. スマートホーム化の不安の多くは「導入費用の高さ」
  2. 対象になる住宅
  3. 対象となる期間
  4. 支援事業の補助額
  5. 適用される事例
  6. 手続きの流れ(お施主様)
  7. 税制優遇・その他の補助金

 

スマートホーム化の不安の多くは「導入費用の高さ」

 

スマートリモコン「Nature Remo(ネイチャーリモ)」を販売するNatureは2024年3月、全国のスマートホーム未導入者の男女1000人とネイチャーリモ利用者1350人を対象とした「スマートホームに対する意識調査」を実施し、結果をまとめました。その結果、未導入者は、スマートホームの金銭面や利便性に誤解をいていたというのです。

 

引用:Natureが「スマートホームパラドックス」を紐解く!未導入者の誤解とNature Remoユーザーの本音の比較で見えた導入障壁!

 

未導入者が持つスマートホームに対するイメージは、「導入費用が高そう」「新しい家電の購入が必要そう」「維持費用やサブスクリプション費用が掛かりそう」「電気代が上がりそう」など、金銭的な負担を懸念する人が過半数を占めました。「何が便利になるのかがわからない」というように、スマートホーム化は不要と考える人も2割弱いました。

 

また、未導入者に「スマートホーム化の必要性を感じるか?」と尋ねると、7割強が「必要ない」と回答しています。一方で、「家電・リモコン操作の手間を減らしたい」と思っている人が約5割、「家電の消し忘れを確認したい」が約3割、「外出先からの家電操作がしたい」、「居室内の温度・湿度を自動調整したい」が約2割―など、スマートホームを導入することで解消できそうな日常生活の困りごとを抱えている人が多いことも明らかになりました。

 

未導入者と導入者の費用感にギャップも、意外と安いスマート化費用

それでは、実際にスマートホーム化する場合、一般的にどのくらい費用がかかるものなのでしょうか。同調査では、スマートホーム導入費用のイメージと実態についても調査しています。

 

 

スマートホーム未導入者の導入費用のイメージは、「1万円以上かかりそう」が約6割にのぼりました。このなかには「20万円以上」と思っている人が13%いました。

 

次に、ネイチャーリモを購入してスマートホーム化した人の実際の費用感をみてみると、「1万円以下で導入できた」と回答した割合が7割弱となっています。さらに「5000円以下」の回答も約2割いました。温度、湿度、人感センサーなどを搭載したスマートリモコンは数千円で購入でき、他のスマートホーム製品と合わせても1万円以内で導入できたというのです。さらに、スマートホーム導入に際し、8割強の人が「新しい家電の購入や買い換えは不要だった」としています。

 

スマートホームの活用法は「家電の音声操作」がトップ

 

スマートホームを導入して便利だと思う機能

  1. 1位:家電の音声操作
  2. 2位:スマホで家電操作
  3. 3位:家電の遠隔操作
  4. 4位:家電操作の自動化
  5. 5位:家電の消し忘れや鍵のかけ忘れ対策

 

  • ユーザーの感じる便利な使用方法
  • ・複数の家電操作を「Nature Remoアプリ」1つに集約できる
  • ・時間や温度だけでなく、GPSを使って家電の自動操作ができる
  • ・スマートスピーカーでの音声操作ができたり、スマートロックの遠隔での施錠確認が可能で、鍵のかけ忘れ対策にもつながる
  • ・家族それぞれのスマホで同じNature Remoを共有し、家電操作を管理できる(ホームシェア機能)
  • ・室内の状況を確認した上で、遠隔操作が可能なためペットの見守りや照明コントロールなど防犯対策も

引用:【Nature Remoユーザー調査】 ”子育て世帯”におけるスマートリモコン・スマートスピーカーの利用実態

 

 

スマートホームを導入した人は、どのような機能を使って暮らしを便利にしているのでしょうか。調査結果によると、1位が「家電の音声操作」、2位が「スマホで家電操作」、3位が「家電の遠隔操作」、4位が「家電操作の自動化」、5位が「家電の消し忘れや鍵のかけ忘れ対策」などとなりました。

 

「複数の家電操作を1つのアプリに集約できる」「時間や湿度だけでなく、位置情報を使って家電の自動操作ができる」など、スマートホームを使いこなしている様子がうかがえます。

 

このほか、「帰宅時に家に近づくと部屋に入る前に照明を点灯させる」などの機能を活用して防犯・セキュリティを高めたり、「ペットのために、温度・湿度センサーを使って夏や冬でも外出先から室温管理ができる」とペットの見守り、「家電の消し忘れ確認や遠隔操作」で節電に取り組むなどの使い方もできるとのこと。

 

スマートホームは対応家電・機器が増えるほど、どんどん便利になっていきます。例えば、朝なかなか起きられないと悩んでいる人は、スマートホームの機能をうまく活用することで、起床時間の少し前に窓シャッターとブラインドを自動で開けて、室内の照明とエアコンをつけて、好みの音楽を流す―といった暮らしもできるかもしれません。

 

 

「家電の音声操作」ってそんなに便利? 実は子育て層から高評価

 

調査結果を見ると、スマートホーム導入者の満足度は高そうですが、未導入者からすれば「家電の音声操作」って本当に便利なの? と半信半疑かもしれません。

そこで、同社が実施した実態調査から、具体例をいくつか紹介します

調査は、「子育て世帯のスマートスピーカー利用に関する調査」で、2023年9月30日から10月1日の2日間、ウェブでアンケートを行いました。有効回答者数は4795人。

 

「スマートスピーカーの利用で普段の家事または育児に変化はありましたか?」という設問では、約3割の子育て世帯が「とても楽になった」と回答。「楽になった」という回答をあわせると、約8割の子育て世帯が「楽になった」といいます。

特に、未就学児の子どもがいる世帯での評価が高いようです(下グラフ参照)。

 

 

具体例をみてみると
「料理をしながら手が濡れていてもタイマーセットができる」
「洗いもの中に天気やニュースをチェックしている」
「子どもが抱っこ中に寝てしまった際に、声だけで電気を消したりできる」
「おむつ交換やミルクをあげながら育児アプリへの記録ができる」
など、さまざまです。

 

 

スマートホーム化のタイミングは「新築時」が最適

 

 

調査結果をみると低コストで導入できそうなスマートホームですが、家じゅうスマートホーム化しようとすると、スマートホームに対応するエアコンや照明器具、給湯器、玄関ドアの電気錠を選んだり、シャッターやカーテン、ブラインドを電動化したりとやらなければならないことがたくさんあります。

 

もし、「自分もスマートホームにしたい」と思ったら、住まいを新築するタイミングがオススメです。最初からスマートホーム化してしまえば、手間も費用も一度で済ませることができます。「こんな暮らしがしたい」というイメージがあるのであれば、実現可能かどうかもあわせて工務店やハウスメーカーに相談してみるのもいいでしょう。

 

 

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執筆:住宅産業新聞社

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※この記事は2024年3月22日時点の情報を基に執筆しております。