COLUMN家づくりコラム

室内のカラーリングを決めやすくする、基本の色彩計画

イエタッタ編集部
2022.10.20

家づくりでカラーリングを決めることは、実は結構大変なんです!

床のフローリング、壁のクロス、アクセントにするタイルや板張り等、沢山のサンプルを提案され、どれにしようかと迷ってしまう。

 昨日見ていいなと思ったカラーリングが、今日は違う気がするなんてこともしばしば。

 

そこで、今回はカラーリングの決め方の基本について解説します。

 

-INDEX-

  1. 一部屋に組み合わせは、3色まで
  2. 色数は少なくするのが基本
  3. 面積が大きくなるとイメージが変わる
  4. 色が持つ印象を知ろう

 

1.一部屋に組み合わせは、3色まで

色は、3つの組み合わせで決めるのが、バランスが良いと言われています。

 

  • ベースカラー(70%)       全体の70%を占める
  • テーマカラー(25%)     イメージを決める
  • アクセントカラー(5%) インパクトや変化を与える

 

この割合をよく見かけるLDKに当てはめてみると次のようになります。

 

  • 壁と天井のクロスがベースカラー
  • 床がテーマカラー
  • テレビボード裏等に設けるタイル面がアクセントカラー

 

この配色バランスを意識して考えると、バランスの良い色彩計画ができます。

 

 

2.色数は少なくするのが基本

人によっては、3色では物足りないとなります。

その場合は、4色目、5色目と選んでいけばいいのですが、極力色数は減らしましょう。

色彩計画のプロであっても、色数が増えれば増える程、難易度が高くなり、まとまりにくくなります。

 

また、新しいマイホームにおいては、色を決める段階では部屋の中には何も置かれておりません。

しかし、そこで暮らしがはじまると家具、家電、生活雑貨、子どものおもちゃ等で色数が増え、せっかく部屋のイメージはこうしようと考えたのにとがっかりすることも。

 

床、壁、天井で多くの色を使った上で、暮らしてからさらに色数が増えると、ごちゃごちゃした印象になるでしょう。

色決めをしていると、あれもこれもとなりますが、なるべく使う色を少なくするよう心がけてみて下さい。

 

 

3.面積が大きくなるとイメージが変わる

色の特性の一つに、面積効果というものがあります。

面積が大きくなればなるほど、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見えるという効果です。

 

家づくりの色決めの段階では、A4のコピー用紙程度の大きさのサンプルを見て決めることが多くあります。

そのため、面積効果を意識しないままでは、マイホームが完成してからイメージと違うということが起きてしまいます。

 

色の選び方

 

小さなサンプルではなく、実際の施工事例の写真と合わせて、依頼先のパートナーとイメージを共有していくことで、トラブルを回避しましょう。

ただし、現場塗装については、色の調節が難しく、木の樹種などの材質によって同じ色を塗っても少しずつ違う色になる場合もあります。

 

また、天候や部屋の明るさ、光の当たり方によっても見え方が変わるため、慎重な打ち合わせが必要です。

 

 

4.色が持つ印象を知ろう

色は、それぞれ人に与える印象が異なります。

主要なものは、白、黒(グレー)、暖色、寒色の4つです。

 

白:軽やかで開放的

白は空間を広く見せてくれ、明るく、開放的なイメージ。

照明の光も反射してくれるので、部屋全体が明るくなりやすい。

 

黒(グレー):重く、落ち着いた印象

黒は白と反対の印象で、重みがあり、落ち着いたイメージ。

照明の光があまり反射されず、照明器具の数を間違えると暗くなりすぎてしまう。

 

暖色系:赤、オレンジ、黄色など暖かみのある色

暖色系は、暖かい印象を与えてくれる。

膨張色と呼ばれ、現物よりも大きく見えることがある。

小さな部屋を暖色系ばかりで仕上げると、圧迫感を感じてしまう。

 

寒色系:青、水色、青緑などクールな色

寒色系は、クールな印象を与え、気持ちを落ち着かせてくれる。

収縮色と呼ばれ、現物よりも小さく見えることがある。

 

これらの色が与える印象を知り、効果的に利用していきましょう。

もちろん、日常生活でも家具や雑貨選びにも応用できるので、トータルコーディネートに活かしてみてください。