COLUMN家づくりコラム
注文住宅の失敗例から学ぶ。間取りのどこに注意すればいい?
憧れの注文住宅を家族のいろんな希望を叶えた間取り、しかし『住んでみたら失敗した!』と思う人は少なくありません。ネットで調べてみると、成功例はそれほど多くはありませんが、失敗例はたくさん見つかります。
今回は注文住宅の間取りで失敗したと感じた理由をもとに、どこに注意したらいいのか、考えていきましょう。
-INDEX-
- CASE1|家事動線、生活動線がばらばらだった
- CASE2|思ったより部屋が狭かった
- CASE3|収納が足りない、収納の場所が悪い
- CASE4|光や音が気になる
- CASE5|コンセントの数や場所が気にならない
- どんなことに気をつけて、間取りを決めたらいいか
- まとめ
CASE1|家事動線、生活動線がばらばらだった
失敗例:
- 洗濯機からベランダまでが遠くて不便
- 朝の準備でバタバタしている時間に、家族とぶつかりそうになった
- トイレがリビングの隣にあって、来客時は家族がトイレを使いにくい
- 玄関からキッチンまでが遠く、買い物したものを運ぶのが大変
家事をしたり生活をしたりするときに家族がどんな動きをするか、その動きを線で示したものを家事動線や生活動線といいます。お話をした失敗例は、家事動線や生活動線がバラバラだったことが原因です。
一度間取りができたら、家族それぞれの家事動線・生活動線を頭の中でシミュレーションして、図面に書き込んでいきましょう。特に動線が無駄に長かったり、ぶつかったりしている線がある場合は何か問題があります。
また、家事動線の中では、洗濯動線がポイントです。たくさん洗濯物を干し場に運びますので、最短にできるよう工夫ください。
CASE2|思ったより部屋が狭かった
失敗例:
- 家具を入れてみたら、イメージしていたより部屋が狭かった
- 家を建てた後に家族が増えて部屋が足りなくなった
これらを回避するには、事前に家具や家電の大きさを測って、図面に描き入れるようにしましょう。部屋の広さがイメージできない場合は住宅展示場がおすすめです。
住宅展示場には家具が入っているので、すぐにイメージがわきます。自分達が入った時に快適だと感じる部屋は営業マンに広さを確認するようにしましょう。
将来、子どもが増えそうでしたら、小さい時は大きな部屋を一緒に使い、子どもの成長に合わせて部屋を区切って、それぞれの部屋にするというのも1つの方法です。
CASE3|収納が足りない、収納の場所が悪い
失敗例:
- 収納が少なくて、物が部屋にあふれている
- 収納が足りないので、新しく収納家具を買ったら、より部屋が狭くなった
- 収納を設けたものの、実はほとんど使っていなかった
動線と同じように、間取りの失敗が多いのが収納です。収納を多くとると、確かに便利ですが、部屋が狭くなったり、使われない収納ができたりすることがよくあります。
収納のポイントは大きさと場所です。特に玄関周り、キッチン、洗面所や脱衣所、トイレなどは備え付けの収納を準備しておきましょう。また、リビングはすでに持っている収納家具を置くこともあり、その家族にもよりますが、最低限のものはあると便利です。
CASE4|光や音が気になる
光の失敗例:
- 太陽光が部屋の奥までさしこんでくる
- 西日の日差しが強くて暑い
図面だけではなかなか分からないのが光や日差しで、住んでみてから思ってもいなかったということになりがちです。日当たりがいい土地は部屋の位置や軒先の長さも確認するといいでしょう。
音の失敗例:
- 二階の足音が下に響く
- トイレの音がリビングやダイニングに聞こえる
音に関する失敗例もあります。子ども部屋などバタバタと足音が階下に響くような部屋は、リビングなど人が集まるリビングなどの上の階には配置しない間取りにしましょう。同じように、トイレなど音が気になるところも人が集まるリビングからは離した方がよいです。
CASE5|コンセントの数や場所が気にならない
失敗例:
- コンセントが足りない
- コンセントが使いたいところにない
最近ではパソコンやスマホの充電、wi-fi機器などの使用で、コンセントの場所や数は特に重要になってきました。スマホを枕元に置いて、寝ている間に充電したいのにコンセントがない、コンセントがタコ足配線になっているという人も少なくないでしょう。
注文住宅では契約前にコンセントの場所や数が載っている電気系統図を作ります。実際に家電の場所やパソコン・スマホをよく使う場所、wi-fi機器の場所を図面に描き入れてみましょう。それらの使用場所の近くにコンセントがあれば、充電しながら使用することができます。ただし、注文住宅ではコンセントはある一定数以上はオプションになることが多いので、予算と相談しながら決めることが大切です。
どんなことに気をつけて、間取りを決めたらいいか
間取りを考える際や図面を作成する際には、自分達が実際に住んでいることをイメージすることが大切です。
今までお伝えをしたように、図面に家族それぞれの生活動線を描き入れることで、使い勝手や朝の混みそうな場所が分かります。また、家具や家電の場所を描き入れることで、部屋の大きさやコンセントが必要な場所などもイメージできるでしょう。
今はCGで家の中を周れたり、部屋のイメージ図を出してくれたりするハウスメーカーや工務店が増えてきています。それらをチェックしながら、自分達がどうやって生活をしているのか考えることで、間取りの失敗のリスクは下がります。
また、最近では、自分で間取りを作れるアプリなども出ています。まだハウスメーカーや工務店を検討している段階でなければ、試しにアプリで間取りを作ってみるのもいいでしょう。
それでもイメージできない時は、メジャーなどで部屋の広さを再現してみるのはいかがでしょうか?
まとめ
注文住宅でどんなに間取りに希望を盛り込んだつもりでも、住んでみると、失敗だった・・・と思う点は少なからずあるものです。
ちょっとしたことかもしれませんが、一旦気になると、ずっと気になってしまうこともあります。間取りの作成段階で、今回の失敗例を参考にして、理想の注文住宅を手に入れましょう。