COLUMN家づくりコラム

納得の間取りを手に入れる考え方を基本から解説・慎重に検討すべき例もご紹介

イエタッタ編集部
2023.03.30

 

間取りは、家づくりの最初に悩む人が多い関門です。何を・どのように考えれば、ずっと暮らしやすい納得の間取りが手に入るのでしょうか。

この記事では間取りに悩むひとに向けて、快適な間取りの考え方を解説します。後悔のない間取りを完成させ、理想のマイホームを建てるヒントにしてください。

 

 

 - INDEX -

  1. 間取り決めをスムーズに進めるための事前準備
  2. 間取りの考え方の起点は「大まかなゾーニング」
  3. 生活しやすさに直結する間取りを作る「動線」の考え方
  4. QOLが上がる間取りアイデア5選
  5. 間取りに影響する「収納」の考え方
  6. 要注意!後悔する人も多い間取りの例
  7. 成功する間取りの考え方3つのポイント
  8. まとめ

 

間取り決めをスムーズに進めるための事前準備

生活しやすい間取りは、十分な事前準備によって手に入ります。間取り決めの前に考えておきたい3つのポイントを解説します。

 

家族のライフスタイルと優先事項を話し合う

間取りにとって最重要なのは、住む人にとっての生活しやすさと快適さです。

間取りを考える前に日々の生活を振り返ってみましょう。朝起きてから寝るまで、どこで・どのような行動をしているのか書き出すと、間取りづくりのヒントになります。

 

スケジュールと予算を明確にする

家づくりには「予算とスケジュール」が大切です。予算が未定だと、家の大きさやグレードが決められません。またスケジュールが決まっていないと、打ち合わせが進まず困ります。

予算とスケジュールは間取りの前に決めましょう。

 

土地の形状・方位・道路の位置を把握する

理想の間取りは、土地・環境に合っていてはじめて快適さを発揮します。土地の接道状況や隣家との距離、日当たり、風通しなど、建設予定地の環境を正しく把握しましょう。

その上で土地に合った間取りを考えると、住みやすい家がつくれます。

 

 

間取りはまず「大まかなゾーニング」から始めよう

間取りの考え方は「外から内」が基本です。はじめに考えたいゾーニングについて、わかりやすく解説します。

 

間取りは家の外から内に向かって考える

ゾーニングとは、役割で空間をざっと仕切る考え方です。

まず土地に合わせて、駐車場やアプローチの位置や大きさなど「建物の外側」を決めましょう。建物の外側が決まると家の大きさが決まり、内部の間取り検討にスムーズに入れます。

 

大まかに部屋を配置してみる

まず玄関の位置を決め、必要な部屋をざっくり配置してみてください。

部屋の大きさを正確に考えるには、方眼紙に1/100スケールで書くのがおすすめです。人が集まる1階から考え始めるとイメージが浮かびやすくなります。

 

一般的な部屋の広さの目安

一般的な一戸建てでの、およその部屋の広さは以下のとおりです。

  • LDK:16~20畳
  • 寝室:6~8畳
  • 子ども部屋:4~6畳

風呂やトイレなど他のスペースも考慮しつつ、上記の広さを目安に部屋を配置してみてください。

 

「建ぺい率・容積率」も考慮して間取りを考える

建築できる家の最大サイズは「建ぺい率・容積率」で決まっています。

  • 建ぺい率:敷地面積に対する建物の面積の割合
  • 容積率:敷地面積に対する延床面積の割合

間取りに理想を詰め込み、家のサイズが大きくなりすぎると建ぺい率・容積率が超過するおそれがあります。超過すると、間取りを削り家を小さくしなければなりません。

間取りを考える前に建ぺい率と容積率を確認し、家の最大サイズを把握しておきましょう。

 

 

間取りは生活しやすさに直結する「動線」も考慮しよう

生活しやすい間取りは、動線に優れています。室内の移動効率に影響する動線の考え方を解説します。

 

外出・帰宅動線

家族が忙しく動く朝や夕方は、水回りやダイニングが混み合いやすい時間帯です。出勤や登校、帰宅後の片付けに急ぐ家族が、それぞれスムーズに動けるよう動線を設計しましょう。

家族1人ひとりの行動パターンを思い浮かべると、動きやすい間取りになります。

 

家事動線

家事のしにくさは、日々の小さなストレスにつながります。買い物や炊事、洗濯など、どの家事もスピーディーに完了できる間取りを考えましょう。

「家事で使う場所を1階に集結させる」など、1階と2階を行き来しなくて済む間取りもおすすめです。

 

生活動線

生活動線とは、家族が生活のために動く経路です。「リビングからトイレやお風呂に行く」「夕食後にワークスペースで仕事をする」などで使う動線を指します。

家事と同じくらい毎日使うため、距離の遠さや移動の不便さはストレスになる可能性があります。

 

水回り動線

家事のなかでもとくに効率を重視する人が多い水回りは、できるだけ1か所に集約するとスムーズに動けます。

洗濯機から洗濯ものをその場で干せる「ランドリールーム」など、アイデアを駆使して動線を検討しましょう。

 

 

QOLが上がる間取りアイデア5選

QOL(クオリティ・オブ・ライフ「生活の質」)を上げる間取りのアイデアを、厳選して5つ紹介します。

 

リビングを広く確保する間取り

リビングを広く取ると、家族間の風通しが良くなります。広いリビングは居心地がよく、家族が自然と集まりコミュニケーションがとりやすくなるためです。おうち時間を快適にしたい人におすすめです。

また子どもが小さいうちはリビング学習をするケースも見られます。広いリビングなら、伸び伸びと学習できるスペースをつくってあげられます。

 

回遊できる間取り

近年人気が高まっているのが、回遊できる間取りです。回遊できる間取りとは、行き止まりなく前に進み続けられる間取りを指します。

あるタスクから次のタスクに移るときに来た経路を戻らなくて良いため、室内の移動がスムーズになる点が人気の秘密です。工夫次第で限られた床面積でも実現できます。

 

キッチン横並びダイニングの間取り

キッチンの横並びにダイニングテーブルを配置した間取りも、動線の効率を向上させます。キッチンとダイニングが一直線にあるため、配膳や片付けの手際が良くなるためです。

また料理中でもダイニングにいる子どもの様子を把握しやすく、安心感も高まります。

横並びダイニングはキッチン横の幅が必要なため、間取り検討の時点でスペースを確保しておきましょう。

 

洗面所と脱衣所を分けた間取り

洗面所と脱衣所の間に仕切りを設け、独立させた間取りも人気があります。「プライベートな空間である脱衣所や風呂場を来客の目から隠せる」「家族が入浴中でも気兼ねなく洗面所を使える」などが支持される理由です。

洗面所と脱衣所を分ける場合は、相応のスペースが必要になります。間取りを決める前に、導入するか決めておきましょう。

 

開放感がある間取り

家の開放感は大開口部の設置や勾配天井、吹き抜け、アウトドアリビングなどでつくり出せます。開放感を重視した間取りは「気持ちがリラックスする」「居心地が良い」などの理由で人気を集めています。

ただし開放感は冷暖房効率と表裏一体の関係にあります。開放感と冷暖房効率の両方を手に入れるためには、家の断熱性や気密性も重視しましょう。

 

 

収納は生活のしやすさに直結するポイント

「モノがすっきり片付いた家に住みたい」人は、収納も重視しましょう。収納の考え方を解説します。

 

収納の種類

収納にはさまざまな種類があります。 

  • クローゼット(ウォークイン・ウォークスルー)
  • 押入れ
  • シューズボックス、シューズクローク
  • パントリー
  • 床下収納
  • 納戸
  • 階段下収納
  • 屋根裏収納

収納の種類を押さえ、自分たちに必要な収納がどれか考えてみましょう。

 

最適な収納量を知る方法

適正な収納量は「床面積に対して12~15%程度」といわれますが、あくまで目安と捉えましょう。暮らし方や荷物の量によって、最適な収納量は異なります。

またそもそもモノを増やさない生活も大切です。モノが少なければ、収納の面積を他の用途に充当できます。

 

間取り計画における収納の考え方

収納の計画を成功させるコツは、「何を・どこに・どのように収納するか」決めてから収納を配置することです。

「何となく」や「あったら便利そう」と安易に配置したため、収納の使い勝手が悪く後悔したとの声も見られます。

家族の意見も聞きつつ、我が家の収納ルールを決めましょう。

 

 

要注意!後悔する人も多い間取りの例

「憧れて採用したが、後悔した」との声も多い間取りを3つ紹介します。納得いく間取りづくりのヒントにしてください。

 

音やにおいが伝わりやすい「吹き抜け」

開放感が抜群の吹き抜けは、音やにおいも2階に伝えます。また吹き抜け部分の窓・カーテンのメンテナンスに手間がかかるのも難点です。

さらに高気密・高断熱、全館空調を採用しない限り、「冬は2階からの冷気で寒い」「夏は涼しい空気が2階に上がってしまう」との悩みの原因にもなります。

 

荷物搬入に苦労しやすい「2階リビング」

2階にリビングを配置する間取りは、買い物の都度荷物を2階まで運ばなければならない点を押さえておきましょう。

また子ども部屋が1階になる間取りが多く、子どもの帰宅に気づきにくい点もデメリットです。お風呂を1階・2階のどちらにするかなど、水回りの配置も悩ましいポイントです。

 

結局使わなくなりやすい「バルコニー・ベランダ」

洗濯乾燥機の使用や室内干しの一般化につれ、バルコニー・ベランダの必要性が下がっています。設置しないほうが建築費用・メンテナンス費用を抑えられる点からも、近年はつくらない家も増えてきました。

本当に必要か、十分検討して決めましょう。

 

 

成功する間取りの考え方3つのポイント

間取りづくりを成功させるために大切な、3つの考え方を解説します。

 

「家族全員の理想を完璧に叶えた間取りはない」と心得る

「家は3回目で初めて納得いくものができる」とは、よく言われる言葉です。1回目の家づくりで、家族全員の希望を100%叶えられる家を建てるのは至難の業だと思いましょう。

 建った家を住みながら好みにカスタマイズするのも、マイホームの醍醐味です。

 

実際の生活をイメージしながら間取りを考える

流行りの間取りを安易に取り入れるのではなく、自分たちの生活を具体的にイメージしながら間取りを考えましょう。

またライフスタイルは変化します。10年後、20年後を見据え、家族でよく話し合って決めることが大切です。

 

理想の間取りを考え形にしてくれる施工会社を探す

家づくりでは、施工会社との相性も大切です。自分たちの理想を引き出し、形にしてくれる1社に出会えるかで、家づくりの満足度は変わります。

担当者との相性を重視し、希望を何でも話せる関係性を作れる施工会社を探してください。

 

 

まとめ

暮らしやすく最適な間取りは、土地の条件や環境、家族の生活によって千差万別です。家族1人ひとりの希望を出し合いながら、理想の間取りを考えてみましょう。将来をイメージしながら家族でワイワイと話すのも、家づくりの楽しみの1つです。

 

出た希望を形にするのは、施工会社が担当します。家族の生活を思いやり、理想以上の間取りを提案してくれる施工会社である工務店やハウスメーカーに出会えたら、家づくりはほぼ成功したと言っても過言ではありません。

 

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