COLUMN家づくりコラム

家事動線と間取りの作り方を徹底解説|料理・洗濯・掃除のストレスフリーな間取りとは?

イエタッタ編集部
2023.07.28

 

新築一戸建てを検討している人のなかには、どういった間取りにすればよいか悩む人も多いかもしれません。間取りを考える際は、家事動線も大切なポイントです。この記事では、間取りを決める際に考えるべき家事動線や、家事動線の良い間取りの作り方などについて解説します。施工事例も併せて解説するので、検討する際の参考にしてください。

 

- INDEX -

  1. 間取りを決める際に重要視すべき家事動線とは?
  2. 間取りを決めるうえで家事動線が重要な理由
  3. 間取りを決めるときに意識したい3つの家事動線
  4. 良い間取りを作るための3つのポイント
  5. 家事動線の良い間取りを作る際に意識すべき7つのポイント
  6. 家事動線が良い間取りを作るための工夫3選
  7. まとめ

 

間取りを決める際に重要視すべき家事動線とは?

動線とは、日常生活のなかで人や物が通るルートです。間取りを決める際に考えるべき動線には、「家事動線」「通勤動線」「衛生動線」「来客動線」があり、4つをまとめて「生活動線」と呼びます。4つの動線のなかでも、特に重視すべきなのは「家事動線」といわれています。

 

家事をするときの家のなかでの動き

家事動線は、家事をする際に人が通るルートです。ほかの動線に比べて、生活の効率化や利便性に大きく影響するとされています。家事動線を考える際は、家事のなかでも料理・洗濯・掃除を中心とした検討が大切です。また後述する「収納」「移動距離」「回遊性」も、家事動線が良い間取りを検討する上でポイントになります。

 

間取りを決めるうえで家事動線が重要な理由

過ごしやすい一戸建てを建てるには、無駄がなく、家事動線の良い間取り作りが大切です。家事動線の悪い家では、部屋の移動が多くなり、結果として家事負担も増え、疲れが溜まりやすくなります。

 

家事動線が良い家であれば、家事をしている間の部屋と部屋の移動が減らせて、効率が上がります。また、部屋の移動が少なければ、家事の間も小まめに子どもの様子を確認したり、コミュニケーションを取ったりできます。

 

間取りを決めるときに意識したい3つの家事動線

間取りを決める際に考えるべきは、料理動線・洗濯動線・掃除動線の3つの家事動線です。以下で、それぞれの特徴と気をつけるべきポイントについて解説します。自分の家族との生活をイメージしながら、それぞれ確認しましょう。

 

料理動線

料理動線とは、調理そのものだけを指すわけではありません。食材の買い物をしたり後片付けの作業もすべて料理に含まれます。料理動線は、料理の効率を左右する重要なポイントです。料理動線に関わる作業は他にも、食材の収納や食事、ゴミ捨てなども含まれています。

 

料理動線は、キッチンを中心に考え、移動途中に壁などの行き止まりを作らないようにしましょう。例えば、パントリーからキッチンへ移動する際に、ドアを挟まないようにします。

 

洗濯動線

洗濯動線には、洗濯物を洗う・干す・畳む・収納するまでの一連の作業が含まれます。洗濯動線を考える際は、間取りを工夫して、作業全体の動線が短くなるようにしましょう。例えば洗って干すまでの動線を短くするには、洗濯物干しユニットを洗面所へ設置する方法が有効です。

 

掃除動線

掃除動線を考えて間取りを決めれば、リビングや玄関、クローゼットなど、各部屋やスペースを無駄な流れなく掃除できます。掃除機を出してから、掃除や片付け、ゴミ出しまでの一連の作業を、家の中を行ったり来たりすることのないような動線にする工夫が大切です。

 

掃除動線を考える際には、後片付けがしやすく、途切れなくスムーズに掃除ができるように気をつけます。

 

良い間取りを作るための3つのポイント

良い間取りの条件の1つは、家事動線が良いことです。その際ポイントとなるのは、「収納」「移動距離」「回遊性」の3つです。以下で詳しく解説します。

 

1.収納を増やす

良い間取りには、収納の多さだけでなく、収納がある場所も大切です。効率的な場所に多くの収納スペースを作れば、料理・洗濯・掃除が効率的に進められます。例えば、キッチンからスムーズに入れるパントリーを設置すれば、食材の出し入れが簡単で、効率的に調理ができます。

 

また洗濯では、洗面室に洗濯用品や着替え類、タオル類の収納場所を設置すれば、効率的にこれらを収納することができます。

 

2.移動距離を少なくする

移動距離の少ない家事動線も、良い間取りには欠かせません。移動距離を少なくすれば、家事における負担が減り、作業がしやすくなります。料理・洗濯・掃除は、どれか1つではなく、2つを同時進行することも多いです。例えば、洗濯機がある場所とキッチンの移動距離を少なくすれば、作業が楽になるでしょう。

 

3.回遊性を重視する

回遊性のある間取りとは、移動中に行き止まりにぶつかることなく、ぐるっと回れる動線の間取りを指します。回遊性があれば移動距離が少なくすみ、より便利な家事動線になります。回遊性を意識する上で大切なのは、家族のライフスタイルにおいて、どの部屋同士がつながっていると利便性が高いかを考えることです。

 

家事動線の良い間取りを作る際に意識すべき7つのポイント

家事動線の良い間取り作りをするために意識すべきポイント、十分に検討すべきポイントなどについて、以下で詳しく解説します。

 

1.優先するべき家事を決める

家事動線の良い間取りを作る際には、優先すべき家事を決めることがポイントです。優先順位が決まれば、その家事を中心に家事動線が良くなります。ただし、すべての家事動線を良くするのは現実的に難しいため、最も負担を減らしたい家事を一番に考え、優先順位を決めましょう。

 

2.「ながら家事」ができる間取りにする

子どもを見ながら家事をするなど「ながら家事」ができる間取りは、家事の負担軽減や時短にも効果的です。「ながら家事」ができる間取りを作るには、家事をする場所同士を近くすることがポイントとなります。リビング・キッチン・洗面所におけるスムーズな動線を確保して、家事の同時進行ができる間取りにしましょう。

 

3.家事をまとめてできるスペースを作る

家事動線の良い間取りを作るには、家事をまとめてできるスペースを設ける方法が有効です。スペースを作る際は、クローゼットの機能を持たせられるとさらに効率が高まります。クローゼット機能があれば、畳んだ洗濯物を即座に収納できて、ウォーキングクローゼットのような使い方ができます。

 

4.水を使う場所を1か所に集める

家事動線を良くするには、洗面所やトイレ、お風呂などの水回りの場所を1か所に集める方法が効果的です。水を使う場所同士が近いだけで、掃除や洗濯の合間などの空き時間が減り、作業の同時進行を可能にします。また、水を使う場所を1か所に集めれば、多少ですが建築費用の削減もできます。

 

5.洗濯は収納までの動線を考慮する

家事動線の良い間取りを考える際は、洗濯から収納までの洗濯動線の検討をしましょう。洗濯から収納までの洗濯動線を近くすれば、作業しやすく家事の手間も減ります。検討する際は、干す・畳む・収納の3つをどれだけ近い場所でできるかを考えます。

 

6.動線に合う収納スペースを作る

動線に合う収納スペースを作れば、収納する物の出し入れが簡単に行えます。食品ストックや食器類、雑誌や本、ファイルなどの収納したい物の大まかな量を確認し、どこに収納すれば出し入れが簡単かを考えましょう。収納する物を具体的にイメージしながら、収納スペースの配置だけでなく奥行きまで考えます。

 

7.快適な住空間を作ることをおろそかにしない

良い家事動線を重視しすぎるあまり、間取り決めに失敗してしまう場合があります。例えば、回遊性の高い間取りを意識しすぎて、通路と動線を確保した結果、居室のスペースが狭くなった事例があります。

 また、家事動線を意識して洗面所とキッチンを近くに設置した結果、収納が少なくなった事例もあります。家事動線だけではなく、住空間全体のバランスも意識しましょう。

 

家事動線が良い間取りを作るための工夫3選

家事動線が良い間取りを作るために工夫された事例を、以下で3つ紹介します。間取りを検討する際の参考にしてください。

 

ランドリールームと衣類収納をつなげる動線

 

ランドリールームに衣類収納を設置した事例です。

ランドリールームには、洗濯コーナーと脱衣所があり、洗濯機の横に衣類収納のスペースがあります。洗濯機の場所から、物干し場と収納場所までの移動距離を短くして、ストレスのない快適な動線を実現しています。ランドリールームの近くにサンルームやバルコニーを作るアイデアもおすすめです。

 

玄関土間からLDKへの動線上にファミリーロッカーを配置

 

玄関土間にファミリーロッカーを配置して、LDKへ行ける動線を確保した事例です。

玄関土間にファミリーロッカーがあれば、家族が帰宅後にLDKへ入る前に、鞄や上着を収納できます。玄関土間で片付けができれば、LDKが散らかりにくく、きれいな状態が保ちやすくなります。帰って即座に片付けが済めば、掃除のストレスも軽減されるでしょう。

 

キッチン・パントリー・水回りをまとめた回遊動線

 

キッチン横にパントリーを設置した事例です。

キッチン周りが散乱しにくくなり、食材の出し入れが簡単になります。パントリーには生活用品や日用品なども収納できるため、1箇所に収納する習慣を身につけられるでしょう。また、キッチンと水回りをまとめれば、ほかの家事を同時進行でき、作業の効率を高められます。

 

まとめ

動線は、日常生活のなかで人や物が通るルートです。動線には「家事動線」「通勤動線」「衛生動線」「来客動線」の4つがあります。なかでも良い間取りを決める際に特に重要なのは「家事動線」といわれています。家事動線の良い間取りにすれば、家事をしている間の部屋の移動が少なくなり、作業効率がアップします。

 

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