COLUMN家づくりコラム
家づくりの予算を決めよう
住生活ビジネス白書2019の調査で、住宅会社(工務店・ハウスメーカーなど)の依頼先選びで重視した点として、希望の価格との相性が1位でした。
家づくりで予算はとても重要だということが改めてうかがえます。
そんな予算、どう決めて良いかわかりますか?
ご自身の予算を知らずに工務店・ハウスメーカーに相談しても、そもそも希望の価格帯とかけ離れていたらお互いにとって時間の無駄です。
ある程度予算感をもって、工務店・ハウスメーカーに相談するのが効率的なため、その目安について考えてみましょう。
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Point1|借りられる金額と返せる金額はまったく違う
最初に最も大切なことで、多くの方が勘違いすることですが、借りられる金額と返せる金額は異なるということです。
その目安が年収に対する返済額の割合を示した返済比率でわかります。
概ね年収400万円未満で30%、400万円以上で35%が、借りられる金額の限度額と言われてます。
借りられる金額なので金融機関は貸してくれますが、返済しながら生活を維持できるかはまったく別問題だからです。
お子さんが高校や大学への進学、その進学先が私立か国公立かで卒業するまでの授業料が変わります。
もし祖父母になにかあれば、介護費用もかかるかもしれません。
不測の事態に備えて、住宅ローンの返済以外に金銭的な余力は必ず必要になります。
Point2|返せる金額の目安
返せる金額の目安は、概ね年収の25%以下です。
それぞれの家計の事情は異なるので、詳しくはお金の専門家への相談することをお薦めます。
しかしこれから家づくりをはじめるという方は、この数字を目安にするとよいでしょう。
わかりやすく表にしてみました。
ここで想定する年収ですが、共働きを続けるかどうか相談して決めましょう。
共働きであれば世帯年収で考えられるので、大きな借入金額を見込めます。
もし夫婦のどちらかの年収でとなれば、借入金額は少なくなり、選択の幅が狭くなります。
家づくりは暮らしづくりなので、ここでどんな将来像を描くかが大切です。
Point3|住宅ローンが組めない人、借入額を減額されてしまう人
ここまで住宅ローンを借りられる前提で話を進めてきましたが、借りることができないまたは減額されてしまう人がいます。
想像がつくかもしれませんが、箇条書きします。
- 指定信用情報機関(CIC)に異動の表示がある(要はブラックリスト入りの人)
- 過去に借入があって、返済が遅れた人
- すでに借入がある人(自動車ローン、カードのリボ払い、等)
- 金融機関の基準を満たしていない人(勤続年数、雇用形態、歩合給、等)
- 納税義務を怠っている人(市民税、所得税)
この中でよく見落とすのが、過去の返済遅れと現在の借入です。
世帯年収でローンを考える際、結婚前に実は支払い遅れがあったとか、夫婦間で秘密にしている借入金があったとかで、想定金額に届かない場合もあります。
金の切れ目が縁の切れ目ということわざではないですが、お金のことは慎重に夫婦や家族で相談し、事前に心当たりがある場合は申告しておきましょう。
Point4|不安な時はプロに相談
予算の目安は少し理解していただけたでしょうか。
予算設定を間違えると家づくりを断念、手に入れたはいいがその後の生活が苦しいなんてことも起きます。
わからないこと、すこしでも不安な時はお金のプロに相談しましょう。
通称FPと呼ばれるファイナンシャルプランナー(お金のプロ)への相談イベントに参加したり、ローンを扱う金融機関に相談することでその不安は払拭することができます。
予算を明確にし、土地にいくら、建物にいくらかけられるか把握し、理想の家づくりを目指しましょう。